開業医は本当に儲かる?診療科別・高額年収ランキングBEST8

儲かる職業ランキングで必ず出てくる職業が、医者。高額な年収を貰っているイメージがありますが、病院の勤務医と開業医ではどちらの年収が多いのでしょうか?開業医の中でも、一番稼いでいる診療科はどこ?とっても気になるけどお医者さんには聞けない開業医の年収についてまとめました!

開業医とは?

風邪をひいた、怪我をした、そんな時には町のお医者さんに診てもらいますよね。保険対象の治療なら自己負担分の支払いで診察してもらえます。でも時に、会計で診療代を見ると予想より高くてびっくりした経験はないでしょうか。高いなぁ…と思うと、症状が軽い場合はドラッグストアの市販薬で対処してしまうということもあるでしょう。

内科・小児科・耳鼻咽喉科・歯科など、街中で診療所を数多く見かけます。内科や歯科に至ってはどこにかかればいいかな?と悩むほどある地域もあると思います。これらの診療所は医師が自分で開業し、病院を営んでいるものをいいます。そうして自ら診療所を営んでいる医師の事を、開業医と言います。

診療科で違う?高額年収ランキング

開業医といっても、診療科別に色々な診療所があります。よく見かける内科から、小児科・歯科・整形外科など…どの診療科を掲げている開業医が一番高収入なんでしょうね?厚生労働省が「医療経済実態調査」というものを行っています。この調査結果を基に、診療科別の年収をランキング形式で見ていきましょう。また、高額になるポイントや開業医の平均年収なども合わせてご紹介します。

開業医の平均年収ってどれくらい?

まずは開業医の平均年収から見ていきましょう。厚生労働省が行った「平成21年実施・医療経済実態調査」によると、開業医の平均年収は2,500万円ほどだと言います。病院勤務医の年収と比べると、なんと1.7倍にあたるのだとか。開業医は、自ら診療所の経営も行っていかなければいけない苦労がある反面、診療で得た収入が直接自分の収入につながる点が、勤務医の1.7倍の平均収入になる理由と考えられそうです。

しかし直接収入が入るといっても、勤務医と違って診療所に関わる支出も多いため、一概に高収入と考えるのは少し違うかもしれません。この点は、後ほど開業医のリスクについて解説していますのでそちらをご覧下さい。それでは、診療科別・高額年収ランキングをご紹介します!

1位:眼科

診療に専門知識が必要となる眼科の平均年収は、3,274万円となっていました。パソコン・スマホが普及してから視力が悪くなる人が増えているそうです。その影響もあると思いますが、コンタクトレンズを日常的に使用している人が増えました。コンタクトレンズを購入するには眼科医の診断が必要なため、眼科に定期的に通う事が必須となります。

また内科と違って手術が必要な診療も受け付けているので、その分診療費が高額になることも影響があるでしょう。他にもレーシック手術や各種検査など診療報酬点数の高いものがあり、そういった診療を受け付けている診療所では、開業医の収入はもっと高額になると予想されます。

参考サイトdot.asahi.com

2位:耳鼻科

耳鼻咽喉科の開業医の平均年収は、3,000万円だそうです。耳鼻咽喉科は、一般内科などと比べ専門知識が必要な分野になります。耳鼻科の専門医自体数が少ないそうですが、開業医では大掛かりな手術を行う診療がほとんどないため1人当たりの診療費が少ない傾向にあるようです。とはいえ花粉症やインフルエンザのシーズンには患者が途絶えることはありません。

またレーザー治療や、入院施設の無い診療所でも日帰り手術を行ってるところがあります。こういった治療費が高額になるため、年収ランキング2位に数えられるような高額年収を得られるようです。

参考サイトdr-10.com

3位:産婦人科

産婦人科を標榜している診療所の開業医平均年収は、3,000万円ほどだといいます。産婦人科と言えば、志望者が少ないという問題がよく知られていますね。お産は昼夜問わずありますし、緊急手術が入ることも少なくありません。また、不妊治療を行っているクリニックでは患者さんのプライバシー保護に細心の注意を払う必要があります。

また、地方のクリニックでは医師が1人で担当している事もあり、プライベートを犠牲にして…という現状があるそうです。こうした激務を続けていくことを考えると、若い世代の医師で産婦人科を志望する人が少ないというのも頷ける気がしました。

4位:小児科

子供は大人に比べて免疫が弱く、病気にかかりやすいですよね。インフルエンザの季節など、小児科の待合室は子供でいっぱいの光景をよく見かけます。子供の体は大人の作りとは違い、成長過程にあります。そのためとても繊細で、各器官が小さいので相当の知識と技術力が求められます。

小児科で診療される範囲はとても広いそうです。というのも子供の疾患をすべてカバーするのが小児科で、内科はもちろん皮膚科・耳鼻科・外科など…診療内容は多岐にわたるといいます。これだけの範囲を診なくてはいけないので、知識量は相当なものだと想像がつきますね。そんな開業小児科医の年収はどれくらいかというと…

調査によると、平均年収は2,900万円ほどとなっていました。この理由としては、子供はある程度の年齢になるまで治療費の全額を保険で賄ってもらえるため、病院にかかりやすく患者数が多いからだと思われます。とはいえ平均年収に対して、勤務は激務のため小児科医を希望する人は少ないというのもよく聞きますね。小児科医として働く大変さと収入が比例しないのかもしれませんね。

5位:整形外科

整形外科で行われる治療は、切り傷・打撲など軽い症状から骨折・腰痛・ヘルニアなど多岐にわたります。街で見かける整形外科の診療所では50代以上の患者さんが半数以上を占めており、腰痛・ひざの痛みなど継続して治療が必要になる場合が多いようです。

整形外科の開業医の平均年収は、2,880万円ほどになっていました。この理由は、患者一人あたりの平均単価が、他の診療科に比べて最低水準だというのが大きいようです。ひどい症状の場合には初めから大きい病院へ行く傾向にあり、診療所では診療費の高い検査などを行う機会が少ないことが関係ありそうです。開業医といっても大変なんですね。

6位:皮膚科

開業皮膚科医の平均年収は、2,770万円でした。皮膚科では美容皮膚科など自由診療を受け付けている診療所やクリニックが多くありますね。番組のコメンテーターなどテレビ出演している皮膚科医を見かけることがあると思います。特に美容皮膚科では、医師自身が広告塔になってこんな風になりたいというモデルを見せることで集客効果を狙っているのでしょう。人気のクリニックでは、さらに高額の年収の場合もありそうです。

参考サイトdr-10.com

7位:内科

診療所といってまず思い浮かぶ診療科は、内科だと思います。それほど街中で見かける確率が多いのが内科。内科と一言に表現しますが、その診療範囲はとても広いのだそうです。「内科」とだけ標榜している診療所は、体の臓器に関わる内科診療をすべて受け付けますという意味に捉えていいそうです。

さて気になる内科開業医の平均年収ですが、一般内科とも呼ばれる内科ではすべての臓器に関する疾病を受け付けているので、患者の数も多くなります。そういった理由から世間的には高収入というイメージが強いのではないでしょうか?

調査によれば、入院設備の無い診療所の平均年収は2,400万円ほどだそうです。ここに院長報酬は含まれておらず、さらに税金で差し引かれる分などもあるので実際には2,000万円ほどではないかと思われます。また診療所の設備維持のための費用もここから支出されるので、そういったものを考えていくと実はそんなに高収入ではないのかもしれませんね。

8位:歯科

日本の歯科医院は、コンビニの数より多いと言われています。これほど多い開業歯科医の年収は、いくらくらいなのでしょうか?厚生労働省の調査によると、開業歯科医の平均年収は約1,274万円でした。自由診療の種類が多い歯科診療所なのに、この金額というのは驚きですね。

やはり歯科医院の数が多いという点で、開業医1人あたりの収入が少なくなっている理由でしょうか。歯の健康に気を遣って手入れしたり、定期的な歯科検診を行ったりする人が増えたため、以前より歯の衛生状態がよくなり歯科医の出番が減ったという人もいます。こういった原因が重なって、歯科医師の年収は減少傾向にあるそうです。

ただし歯科医では、保険が適用されない自費治療があります。審美歯科・インプラントなど、1回の治療費が高額になる診療を行っている歯科医院では、開業医の年収も2,000万円を超える年収になっているようです。

手取り金額はどれくらい?

日本医師会総合政策研究機構の「診療所開設者の年収に関する調査・分析(2006 年分)」によれば、開業医の年収の手取り額は、平均1,067 万円だそうです。診療科を細かく見るとこれより少ない年収もあれば、びっくりするような年収を稼いでいる開業医もいます。

研修医時代を経てある程度のキャリアを積んだ勤務医は、開業する道を考え始めるそうです。どうして開業なのかというと収入の増加もあると思いますが、激務といわれる勤務医の仕事から抜け出したい、患者さんとしっかり向き合いたいといったことが理由に上がっていました。

診療所を開設するには高価な機材を手配したり、スタッフに毎月の給料を支払ったり、医師としての業務以外に経営でも頭を働かせなければいけません。近隣の診療所との競合や患者さんに選んでもらえる診療所をアピールする戦術など、医療以外の点でも苦労が多くなりそうです。

参考サイトjmari.med.or.jp

勤務医の平均年収と比べてみよう!

さて、ここまで開業医の年収について見てきましたが、勤務医の年収が一体どれくらいなのか気になりますよね?勤務医で年収に差が出るのは、役職の違いが大きいでしょう。他にも、診療科別に給料が違うということもあるようです。ここからは、勤務医の平均年収をみていきたいと思います。

勤務医の平均年収

開業医に比べて年収の水準が低い勤務医ですが、それでも一般のサラリーマンに比べたらその金額は多いといえるでしょう。開業医との一番大きな違いは、給与として病院から支給される点でしょう。役職が付くだけで収入は違ってくるようです。厚生労働省の調査によると、役職ごとの平均年収は次のようなものでした。

(国立病院)

  • 病院長… 平均給料:13,863,567円/ 賞与:5,472,550円/合計金額:19,336,117円
  • 医師…平均給料:11,638,328円/賞与:2,614,835円/合計金額:14,253,163円

(公立病院)

  • 病院長…平均給料:17,214,686円/ 賞与:3,476,175円/合計金額:20,690,861円
  • 医師…平均給料:12,798,110円/賞与:2,142,073円/ 合計金額:14,940,182円

国公立の病院では病院長の役職でも、平均年収1,900万円ほどなんですね。さきほどの開業医の平均年収と比べるとやはり若干安いのかな?と感じます。勤務医で多く稼ごうとするのは難しいのかもしれませんね。

開業医は年収1億円を稼げるのか?

世間一般の人は、開業医というとプライベートは高級車を所有し、広く立派な自宅に住んでいるイメージをもっていると思われます。医師というのは高額年収の職業に数えられているので、もっともな意見かもしれませんね。中には億という単位の年収を稼ぐ人がいるとか、いないとか…。本当のところはどうなのでしょうか?

ここまで見てきたように開業医の平均年収は、2,500万円ほどだと言われています。一般的なサラリーマンの平均年収は400万円ほどだといいますので、比較するとおよそ6倍強の高収入です。しかし開業医の年収というのは診療医所の運営費や税金などを差し引くと、手取りは半額近くになってしまうのです。そう考えると、想像しているほどの高額収入といえない面がありそうです。

医者であることの限界

平均年収2,500万円の開業医が、1億円の年収を稼ぐにはなにかしらの工夫が必要のようです。よく言われるのが、医師と経営者を兼ねているうちは年収を伸ばすことは難しいという話。個人経営の診療所の中には、経営も診療も自分でやるという医師がいます。でも医師という仕事は兼業できるほど簡単なものではありません。

開業医となれば毎日多くの患者を診察して、製薬会社などの営業とも面会する。さらに、こまごまとした事務仕事も待っている。年収を上げようとするなら、1日当たり1人でも多くの患者を診察する事が重要です。しかしすべて自分でやろうとすると、体力だけでなく精神的にも参ってしまうでしょう。患者としっかり向き合い、かつ高額報酬も手にするというのは医者としては限界があると思われます。

1億円稼ぐには○○になるべし

患者の病気を治すという意識だけでは自由診療で稼ぐのは難しく、患者のことを思いながらも、いかに自分自身や診療技術を高く売っていくかということが問われ、そういうことができる先生のみが開業してガンガン稼ぐことができるのです。

女性なら美容院に定期的に通っているでしょう。美容院にもよりますが、人気のサロンなどで、こちらはその気がないカラーやパーマなど付加価値の高いコースを勧められた経験がありませんか?

職種はまったく違いますが、自由診療で高額を稼いでいる個人経営の診療所でも、美容院の例と同じような事が行われているようです。ようするに、セールスですね。つまり自由診療というのは医療行為ではあるけれど、患者個人の希望によって行われる治療なので、医師が答えを導くというようなケースが時にあるということです。

本当に1億円を稼いでいるような開業医は、医者でありながら、頭の中は経営者の思考回路になっているのでしょう。患者をいかに集めるか、自由診療をどのように選んでもらうか、こういった考え方ができる人でないと1億という途方もない年収を作り出すことはできないでしょう。いま実際に「年収が1億です」というような開業医は、医者の恰好をした経営者なのかもしれません。

開業医を選ぶことのリスク

重要なポイントとして、医療過誤のリスクをどう減らすかという問題があります。
外科系の場合、開業医は自分の実力が10であれば、処置でも、小手術でも6ぐらいのレベルまでしかしないのが適当ではないでしょうか。10の実力いっぱいの治療行為をやると、医療過誤を起こすリスクが高いと思います。

開業するということは、すべての責任を自分で見なければいけないという事です。勤務医であれば問題が起きた時、矢面に立って対応するのは病院でしょう。しかし、開業医が医療ミスでも起こした日には、即日テレビをにぎわすニュースになってしまいます。最悪の場合、訴えられる可能性だってあるのです。

勤務医時代に比べて大きく年収を伸ばすチャンスがあるかもしれません。自分の理想に近い医療を行うことができるかもしれません。それらは患者からの支持を得て、初めて手にできるものなのです。開業医としてやっていくには、こういったリスクがあるのを忘れないようにしなければいけないでしょう。

成功の陰に、失敗談あり

開業して自分の診療所を開設しよう!こう計画をする医師のところには様々な人間が集まってくるといいます。薬の卸業者・開業コンサルタント・機械業者など、どれも開業のお手伝いをしますというようなスタンスで近づいてきます。色々な手配をしてはくれるそうですが…。開業医の失敗談で多いのは、こういった業者に任せっぱなしにして自己破産したというケースです。

診療所を開設するにはたくさんの資金が必要です。不動産関係・診療所で使われる治療機器・薬類、これらの手配を1人で行うのはとても大変な作業です。しかも長い時間かかるものです。どうしたらいいのか分からず悩んだ挙句、コンサルタントに依頼したり、薬の卸業者に任せきりにしたりする医師も少なくないそうです。

そして準備が整った段階になって、開業資金が予算オーバーの何千万円にもなってしまい、結局回収できず廃業するといった何とも言えない失敗談がいくつもありました。経営の事は分からないからと任せるのではなく、あらかじめ勉強しておくなど知識を持っていればこういった事態は起きなかったかもしれませんね。

まとめ

開業医の平均年収は2,500万円でした。診療科によってこれより多く稼いでいる医師もいますが、地方に行けば1,000万円を下回る年収で診療を続けている医師もいます。開業医で1,000万円以下ということは、手取りで見ると500万円ほどになります。この金額では、もしローンの返済があるならいずれ廃業という憂き目に遭ってしまうかもしれません。

開業するタイミングは医師によって違いますが、多くは定年まで勤務医を続けるかという葛藤があって開業の道を選ぶのだといいます。そしていざ開業しようとすると、想像していなかった問題があれこれ出てきます。

開業医の仕事はただ患者の診察をするだけではありません。医師でありながら、診療所の運営を考える経営者の視点を持たなければいけないのです。開設費用の返済、人件費、維持費などの工面、それに加えて新しい医療情報にもアンテナを張らなければいけません。想像以上に大変な仕事のようですね。

患者側の私たちからすれば、よりよい医療を提供してくれる診療所と長く付き合いたいと思います。年収が多くても少なくても、患者としっかり向き合ってくれる開業医であってほしいと願います。